郵政非正規ユニオン No.105号
晴海局団体交渉が再スタート
日本郵政社長は謝罪せよ
日本郵政社長は謝罪せよ
1月28日、私たち郵政非正規ユニオン(齋藤裕介執行委員長)は、日本郵便本社と団体交渉を行いました。議題は、労働災害治療中に解雇された晴海局・奥野組合員の解雇の撤回と労働委員会命令及び東京高裁判決によって確定した日本郵便の不当労働行為=団体交渉拒否ついて謝罪文の掲示(ポストノーチス)と団体交渉の再開です。また当時、奥野組合員に執拗な退職強要やパワーハラスメント行為が重なり、その事実について日本郵便が説明せずに団体交渉を一方的に打ち切ったことについて説明を求めるものでした。
不当労働行為が確定しても「不服」「謝罪しない」と居直る日本郵便の異常さ
齋藤委員長は、「命令に従ってポストノーチスを行い、ユニオンに謝罪し、誠意を持って交渉に臨んでいただきたい。労使双方は対等ではあり、立場の違いから相違はあるだろうが、歩み寄りながら交渉を進め、合意点を見つける努力を願いたい」と交渉をスタートしました。
しかし郵政本社は、「謝罪は致しません。不当労働行為は認定されましたが、今も日本郵便は不当労働行為などなかったというスタンスですので。当然謝罪などありません。謝罪文については命令がありますが、ユニオン側に事実確認をしてもらうなど考えてもおりません」と言い放ちました。
また委員長が「それでは憲法をはじめすべての法律・法体系に従わないということではないのか?」と問うと「命令には従うけども、不服であり認めません」と答えました。
あまりにデタラメです。7年に及ぶ団体交渉拒否が違法な不当労働行為であったことは、日本郵便が最高裁への上告を断念して確定したことです。命令は日本郵便に誠実な交渉を求めるものです。ところが日本郵便は、敗訴が「不服」だから、命令には従うふりだけして、認めもしないし謝罪もしない。違法な不当労働行為を続けるということです。こんな異常、不誠実があるでしょうか。
ユニオンから「謝罪もないなら誠実に合意をめざす交渉にはなりえないではないか」と問いただしましたが、担当者一同沈黙するのみでした。
不当労働行為を認めさせ、団交を再開させる
しかし、ユニオンの追及の結果、日本郵便はようやく「不当労働行為はありました」と認めました。原状復帰が必要なことも認めました。
ユニオンは「晴海局の団体交渉ストップは7年前。交渉が一方的に打ち切られたことにより、パワーハラスメントのありなしが説明されず、解雇の妥当性すら晴海当局の一方的な言い分だけで、納得できる説明もなかった」と団交の再開を求め、継続交渉を認めさせました。
また奥野組合員について、「解雇によって生活苦となり、しかも通勤災害という本人に責任のない事故により働くことも困難な状況。治療し、職場復帰し、正規登用試験を受け、家庭を持ったりという自由や権利を奪われてこの場にいる。この7年間、日本郵便によって苦しんだ損失は計り知れない。どう責任を取るつもりなのか」と問いましたが、日本郵便側は沈黙するのみでした。
奥野さんへのパワハラを謝罪し、解雇を撤回しろ
最後に、奥野組合員にパワーハラスメントを行い解雇した晴海局・田中副部長当人が発言し、「パワーハラスメントは行っておりません。経営がむずかしいのだから働けない社員を雇い止め(=解雇)するのは当たり前。私に悪いところはありません」と全面的に居直りました。
いかなる場合も労働者の解雇は違法であり道義に反する行為です。労働災害による休業中に医師の診断に従って懸命に早期職場復帰しようと努力する社員を切り捨てるなどなおさら認められない。労働基準法などの労働法や厚生労働大臣告示は解雇権の濫用を強力に制限しています。しかし日本郵便は一切を認めず開き直るのです。恥を知るべきです。
日本郵便はユニオンに謝罪し、団体交渉に応じ、パワーハラスメントを認めて直ちに解雇した組合員を原職復帰させよ。これまでユニオン側に与えた損害をいかに回復させていくのか、真摯に向き合うべきです。労働委員会命令に従わず裁判に訴えて敗訴した日本郵便社長が、まず団交に出て謝罪すべきです。不当労働行為が確定しているのに、不服だ、従わないなんて、ブラック企業どころか犯罪企業です。経営が厳しければパワハラ、違法も当たり前なら、かんぽ不正と同じではないか!
今回のユニオンの勝利は、郵政40万にとっても巨大な前例となり、日本全国で2000万人を超える膨大な非正規労働者にとっても前例となるものです。郵政で働くすべての仲間の合流を郵政非正規ユニオンはお待ちしております!
新東京郵便局で不当なスキル評価とたたかうUさん
第3回団交報告
第3回団交報告
一次評価の報告書を出せ!
今期下期のUさんの一次評価者であったО総括課長が、一次評価の際、Uさんに対して「これじゃBだな」と言ったことについて、団交で徹底的に追及しました。
木村総務部長と広瀬二普部長は、「О総括課長からは言っていないと聞いている」、と繰り返すだけで、その根拠になる一次評価の報告書を出せという組合の要求に、理由もなく「出せない」と繰り返すだけです。
政府の国会答弁とまったく同じじゃないか!
しかし、広瀬部長はうっかり「これはB…」と言ったことを認めてしまったのです。
報告書を出して明らかにすべきだ!パワハラ発言があったことをあいまいにできない!
フィードバックなんかやってないぞ!
Uさんに評価結果を渡したのは、二次評価者の関根副部長ではなく竹内副部長で、何の会話もなく、ただ渡されただけでした!フィードバックなんかまったくやっていない!
それを広瀬部長は、「項目を一つづつ確認したと聞いている」と言い放ったのです!
そんなウソをついて、恥ずかしくないのか!
本当に聞いてあきれる!
Uさんは、木村総務部長と広瀬部長のあまりにも恥知らずなウソに、怒りを抑えきれず、「ウソをつくな!」と大声で叫びました。
それは、目の前にいるUさんが、ウソをついていると言っているのと同じことです!
そもそも、ふつう主任か課代がおこなう一次評価を、なぜUさんに対してだけO総括課長が行うのか?
これは前例がないことを団交で認めたのです! これは重大です。
ふつうは一人の評価者が数人~10人の評価を担当するのに、O総括課長が一次評価するのはUさん1人だけ、という「特別扱い」だ。このこと自体がUさんにたいする嫌がらせであり、そういうパワハラ行為を木村総務部長も承認しているということだ!
そして驚くべきことに、組合がパワハラ発言を追及している最中に、O総括課長が、またしてもUさん1人の担当になるというのです!
これはUさんに「黙れ」と圧力をかける目的そのものです。
いったい何を「評価」しているんだ?!
Uさんだけでなく、みんな一生懸命仕事をしているんです。人間は機械じゃないんだから、みんな同じじゃないのは当たり前だ! そのことで仕事には何の問題も起きていない。
それなのに、手区分が遅いの、VCSが遅いのと言ってあら探しをし、ケチつけをしているんです!
その証拠に、Uさんのスキル評価を同じ仕事をしている人たちより下げている「理由」は、一回目の団交と二回目の団交では、まったく違うことを言ってるじゃないか! まさに「パワハラ評価」だ!
非正規全員に時給1500円を要求する!
かんぽ不正で辞任に追い込まれた長門日本郵政社長の報酬は、2018年3月期で1500万円(1500円ではない!)アップして2700万円になった!
労働者が一生かけても貯められな金額だ! 上層部30人で、7憶3200万円だ! ふざけんな!
解雇撤回へたたかう奥野明子組合員から団交報告
皆さん、お疲れさまです。
さる1月28日に実に7年ぶりに郵政本社にて団体交渉が行われました。私たち郵政非正規ユニオンは6名、対して日本郵政側は5名で開催されました。
なかでも驚いたのが当時の晴海局で郵便副部長(当初は郵便課担当課長)であった田中幸生が出席したことです。
この田中という人物は蛇(へび)というあだ名で、狙いを定めた非正規に対し、粘着質のような言葉の攻撃をじわじわとし、退職に追い詰める非道な手段を使います。
今回、この田中はパワハラがあったという案件で出席し、こちらの主張をねじふせるために団交に参加しました。私の発言の言質を取り、それは言ってない、そういう意味で言ったわけじゃないと終始自己の発言を肯定、私が田中から「(奥野が)在籍しているから新しく人を雇えない。このままだと雇い止めにしなくてはならない」と言われたことで退職強要の意識を持ったことに対しても、にやつき笑いをし、首を左右に振っていました。
断固として、このような田中の言動を許すわけにはいきません。言った言わないという問題は7年前の団交の席でも同じことを議題にあげ、結局は話が平行線を辿り終着の見えないなかで時間だけが過ぎていったことは記憶に鮮明にあります。今回の団交でもまたそういう時間だけが無慈悲に過ぎていくことこそが日本郵政のやり方であります。
ただ、こちらの問いかけに対し、日本郵政も言葉につまり黙っているシーンが何回もありました。
このような展開こそ、我々郵政非正規ユニオンの目指す場面でもあります。今回の団交で徹底的に日本郵政を追い詰め、反論の余地もないぐらいの意気込みで次回の団交も臨む覚悟でいます。
数々のパワハラがあったことを認めさせ謝罪をさせる、そのために今後どう詰めていくかが今後の課題ですが、困難を1つ1つクリアして最終的に自分たちが間違えていました、すみませんでしたという言葉を日本郵政から引き出すことを目標に頑張っていきます!
「かんぽ不正」幕引き許すな!本社前で情宣
郵政非正規ユニオンは1月9日、郵政本社前で増田新社長就任への抗議行動に立ちました。増田はかんぽ不正の元凶=民営化を進めてきた張本人です。経営陣交替はかんぽ問題での幕引きと、さらなる民営化推進のためです。許せません。私たちのビラは本社社員やマスコミ関係者にも受け取られ、大注目でした。
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